読書の時間

「死化粧師」 三原ミツカズ

エンバーマーという職業をこの漫画で初めて知りました。

ちょっとお高めなんですが本の装丁がなかなか凝ってます。

 

エンバーミングについてはこの本に書いてある説明を書き出してみます。
この作者さんの他の本を読んだら面白かったので、
これも手に取ってみた。
そんな感じで気楽に出会ったこの漫画ですが、
人生経験値が格段に上がる体験をしました。

「エンバーミング」
遺体に防腐、殺菌、修復などの処理を施し、
生前の姿に近く戻す技術。
日本では遺体衛生保全と訳される。

人は遺体に対面する事で「死」を確認し、
悲しみが癒されるという。
これは「悲嘆の科学」といわれ、科学的にも実証されている。
エンバーミングはこうした遺族の心のケアをフォローする技術でもある。

日本では遺体を綺麗にするというと「おくりびと」で有名な納棺師、
というイメージですが、
納棺師が遺体の表面を整えて、
通夜・葬儀・告別式、の間保たせるというのと比べて

エンバーマーは遺体の内側から 防腐・殺菌するので、
たとえ病気で亡くなった人でも、
お別れをいう時に触ってもキスしても感染する心配が無い。
葬儀まで日にちが開いてしまっても腐敗する心配が無い。
病気でやつれてしまったり、
事故で損傷してしまった遺体も修復できる。

という専門的知識と技術が必要なので、
この本の主人公はアメリカに行って学校で学んで資格を取ります。
このマンガの当時は日本には学校がなかったのですが、今はあります。

あとがきによれば、
海外、特にアメリカ・カナダでは90%以上の遺体に
エンバーミングが施されている。
災害・大事故などの緊急時対策チームに加わる義務があるとされている。
阪神大震災の時、外国人エンバーマーの活躍により
身元不明遺体200体すべて遺族の元に戻る事ができた。

その頃の日本じゃろくな施設も無かっただろうに、有り難い話です。:゚(。ノω\。)゚・。

この作家さんの絵は結構尖ってて(?)
苦手な人にはとっかかりが難しいかもしれませんが、
読むとそんなこと気になりません。
最初は主人公が
女をとっかえひっかえするチャラ男に見えますが、
それも理由があるので最後まで読んでください。

うちの母親も、最初読む前は絵が気に入らなくて勧めても
(;´Д`)えー…なんて言ってたのですが、
寝る前にベッドにマンガを持ち込んで
0時を越えても読みふけるほど没頭してました。

7巻完結です。
ラストはものっそ幸せな気分にさせてくれます。゚+.(・∀・)゚+.゚

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