2016年5月、
フェイスブックの「しろまるひめ」 が
こういう内容の投稿をしていました。
大人気漫画を原作とした映画「」では、
兵庫県姫路市の撮影エキストラで参加していただける方
(20代~70代の男女)を幅広く募集しています。
場所・姫路市某所
20代~70代の男女 50~200人
役柄:将棋の対局シーンの記者役など
服装:スーツもしくはジャケットなどのフォーマルな服装
応募:6月1日まで
うーむ、エキストラか。
姫路で撮影と言えば、
姫路城か書写山円教寺。
現代もので姫路城はまずありえないので、
書写山だろうな。
早朝に自転車を走らせて1時間ちょい…、
申し込んでみるか!(゚∀゚)
その後、エキストラに来て下さいメールを頂き、
夏用のスーツなんて無いんだけどなー、
どうしようかなー。
などと適当に準備しつつ、撮影当日。
映画化に関して発表されていたのは、
監督
主演
これだけ!
記者役エキストラってことで、
カメラのある人はカメラ持参で。
ジャケットなど複数持てるなら複数持参で
夏用の服装で。
あと着物を着てこられる人はそれで。
というわけで
こんな格好で朝4時すぎに自転車を爆走。
6時前に書写山麓に到着。
そこで朝ごはんおにぎりを頂き、
人が集まるのを待ちます。
待ち時間に、参加の方々と色々会話(*゚▽゚*)
どうしてこのエキストラに
申し込んだのかという話題で、
監督ファン、原作ファンはもちろん、
エキストラ経験者も多数。
もちろん私のように、
エキストラは初だわ、原作読んでないわ、
という方々もいました。
書写山のふもとから、
てっぺんまで登山かと思っていたら、
撮影のために早朝から動かしてくれている、
ロープウェイに乗ることができました。
エキストラの人数が多いので、
全員いっぺんに乗れないので分けて出発です。
私が居たグループは最後の出発。
ロープウェイを降りたら
今度こそしばらく登山だわと思っていたら、
人数が少なかったのでマイクロバスで一気に
てっぺんまで運んでくれました。
ラッキー(*゚▽゚*)
エキストラの人数が多いけれども
テントにシートまで敷いてくれてて、
座って待てます。
6月の書写山は緑が多くて涼しくて
鳥の鳴き声も聞こえるしめちゃくちゃ快適(*゚▽゚*)
人数がとにかく多いので、
いくつか用意された待機場所で待ち。
描いてたら思い出しました。
折り畳みの小さい椅子も用意してくれてたので、
正座待ちしなくて済みました。
「役者はとにかく待つのが仕事」
というのを聞いたことがあるので、
準備が整うまではとにかく待つんだろうなぁ
などと思いつつ、朝ごはんを食べます。
※お弁当の写真だけは撮っていたのでリアルですが、
その他のことは9か月後の映画公開後の
今の記憶で描いておりますので
衣装や人の格好、機材や時間など適当です。
待っている間に、
順番に服装チェック。
ズラーっと並んでいる状態を見て
テキパキと支持を出すスタッフさん。
若いねーちゃんはリクルートスーツっぽい
人が多くて、画面が黒くなるのを避けるために
ジャケットを脱いだりする指示。
私は持って行ったピンクのジャケットに着替え指示。
カメラを持っている人はカメラマン役。
カメラマン役のエキストラのカメラチェック。
フラッシュがたかれないといけないので。
私の持って行ったカメラは動かないので(;´∀`)
動かないカメラは肩にかけたまま、
小道具のカメラを借りることになりました。
カメラの複数持ち、カメラマンっぽい(*゚▽゚*)
説明を受けつつ
小道具のカメラをお借りする。
急いで次に行く私。
よかった他の人はまだ居…た…?
なんかみんな固まってる?
(みぎ!みぎ!)
声を出さずに目線と身振り手振りで。
あーびっくりした(*_*)
この時点では
どんな俳優さんが来て誰の役をするとか、
全然知らされてなかったので( ̄▽ ̄;)
明るい色の上下スーツだった綺麗な人はアナウンサー役。
一部の人は機材を持った取材スタッフ役。
その他の人はメモを持つ記者役。
順番に、撮影場所の「常行堂」へ移動します。
加瀬亮と伊藤英明の名人戦、
それを取材する人になってもらいます。
との説明。
野球か何かのスポーツのように、
日本中の人が将棋の勝ち負けを見守っている、
そんな世界です。
名人の一挙手一投足を気にして、
初手が何か、
そんな情報をいち早く手に入れて、
情報を速く持って帰らないと!
そんな感じで演じてください。
と、そんな感じに説明を受けました。
まず伊藤英明が座して待つところに、
加瀬亮が入ってきて、(カメラカメラバシャバシャ)
盤の前に座り、一礼。(カメラカメラバシャバシャ)
将棋の駒を取り出し、初手を指す。(カメラカメラバシャバシャ)
その間セリフ無し!
記憶スケッチ。
外からの位置で立っていると
盤面はまるで見えません。( ̄▽ ̄;)
まず左側にレール付きのカメラを設置して撮る。
2、3回ぐらい撮ってから本番。
右側にレール付きのカメラを設置して撮る。
2、3回ぐらい(略)
登場人物のやや近いところにカメラを設置するための土台を作って撮る。
2、3回ぐらい(略)
登場人物の顔が見える位置にカメラを設置して撮る。
2、3回ぐらい(略)
反対側も撮る。
2、3回ぐらい(略)
ロングを撮るためにクレーンカメラで撮る。
2、3回ぐらい(略)
カメラの土台を設置するのも撤収するのも、
スタッフの素早いこと素早いこと!
あとカットがかかると必ずメイクさんが
ささっと現れてささっと直していました。
エキストラカメラマンたち、
シャッターを押すことに飽きはじめる(◎_◎;)
飽きた頃を見計らって、スタッフが鼓舞してくれます。
最終的には監督本人が出てきて鼓舞してくれました(;・∀・)
常行堂からカメラが撤収、
エキストラは日陰で待機しています。
どうやら常行堂の反対側で、
加瀬亮が車で到着したところを撮っているらしい。
という噂が流れてきました。
「はい、ほんばーん!」
「ほんばんいきますー!」
「はい、ほんばんいきますー!」
と、遠くから順番に聞こえてきました。
場面は見えない側ですが、
すっごく緊張した感じで待ちます。
遠くから、バタンッという車の扉を
閉じた音が聞こえてきました。
いつお昼休憩だったか忘れましたが、
お昼もお弁当を頂きました。
そして同じ場所で違うシーン、
セリフが入りました。
「封じ手を開封します」
このセリフは本物のプロ棋士〇〇九段が演じています。
(名前は聞きそびれてます(;・∀・)すんません)
実はこの日に聞いたセリフはこの
「封じ手を開封します」だけでした。
封じ手を開封するっていう事は、
名人戦2日目ってことですね。
「ヒカルの碁」で知ったことですが、
盤面途中で翌日持越しの中断になった時、
途中の盤面が見える状態だと
次の手の人が次の日まで何時間も
考え放題になってしまうので、
盤面を見て次の手を紙に書いて、
それを封筒に入れて見えない状態にして、
次の対局の時に初めて開封する、という
そんな状態になっているという事です。
そしてこのシーンも、カメラ設置しては撮り、
カメラ設置し直しては撮り。
カメラ設置し直し休憩中に、
加瀬亮と伊藤英明が常行堂の縁に座って
にこやかに談笑している姿は
めっちゃ萌えましたけどね。゚+.(・∀・)゚+.゚
最後は、二人が駒を指しているところを
クレーンカメラでロング撮影していきました。
その時に、取材陣は速やかに音もなく撤収するという
そういうことになってまして、
脚立を運びつつ撤収を何度も何度もやって
なかなか疲れました(;´∀`)
でもこの二人がずーっと将棋を指しているシーン、
山の中で静かで鳥の鳴き声だけが聞こえて、
実際は曲とか入るんだろうけど
いいシーンだなー。゚+.(・∀・)゚+.゚
って感動してました。
スモークマシンを片手にうちわであおいでいたスタッフが、
うちわをマシンに当てちゃって
カコン!って音が響いたこともご愛敬。
本物のガンマイク持ちスタッフと、
ニセガンマイク持ちスタッフが混じっているのも
面白かったです。
そして、本物のマイク持ちスタッフさんの腕の逞しさに
みんなで感心しました。
そしてその日の最終撮影シーンは、
〇〇九段が封じ手を開封している手元のアップ
を撮るところで、
カメラマンエキストラも集まって
フラッシュとシャッター音の雨を降らせました。
円教寺での撮影は4日間、本日はその初日でした。
映画の中ではきっと、ほんの数秒なんだろうなぁ。
丸一日の撮影で、ほとんど待ってただけですけど
すっごく疲れました。
スタッフの方々がしゃきしゃきと動いているのを見て、
これはこの世界が好きでないとやって行けないな~
と、つくづく思いました。
スタッフの皆様、エキストラの皆様、
お疲れさまでした(>▽<)
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